長谷川三郎

PROFILE

長谷川三郎(はせがわ さぶろう) /ディレクター

出身
:千葉県
入社
:16年目(1996年入社)
主な番組
:「課外授業ようこそ先輩」「ガイアの夜明け」「ザ・ノンフィクション~弁護士たちの街角シリーズ~」などを演出。
My favorite
:浅草キッド(漫才師)、ソウル・フラワー・ユニオン、海堂尊。制作スタッフとのお酒、本屋めぐり、などなど

ドキュメンタリージャパンに参加して、今年で16年目。
これまで数多くの人々と出会い、ドキュメンタリーをつくってきました。

日本最大の日雇い労働者の街、大阪・釜ヶ崎のドヤに住み込みながら、ナニワのおっちゃんたちへの取材、茨城の農家の米作りに一年近くにわたり密着、そしてある時は、若年性認知症のご家庭にカメラを入れさせて頂き、そのご夫婦の絆を見つめました。

長期間の撮影の中で、取材相手と共に時間を過ごして、世の中や自分自身を違う視点で見つめることができた時が、なによりも嬉しいです。

様々な人々との出会いがドキュメンタリーの醍醐味ですが、それだけではありません。ドキュメンタリーづくりには、プロデューサー、撮影、録音、AD、さらに撮影後は編集マンと、様々なスタッフが参加します。

「取材相手の人生のどんな場面に立ち会わせていただき、何を見つめるのか…。そこで発見したモノをどうやって伝えるのか…」

スタッフ同士でディスカッションを重ねながら、ドキュメンタリーをつくりあげていく過程に、年齢など、上下関係はありません。
取材相手だけではなく、スタッフとも深く関わりながら、ものづくりが出来るのが、この仕事の魅力です。

そんな私にとって、取材相手やスタッフとお互いの人生観をぶつけながらつくった、思い出深いドキュメンタリーが、まもなく公開されます。

初監督作品となる「ニッポンの嘘~報道写真家福島菊次郎90歳~」
(8月4日から全国で順次ロードショー)。

日本の戦後を見つめた伝説の報道写真家 福島菊次郎さんに密着したドキュメンタリーです。撮影には2年かかりました。家族と過ごすよりも福島さんといる時間の方が長かったような…。休みは少ないですが(笑)、それでも、スタッフたちと一緒に作り上げていく作業は楽しく、想像できないことが次々と起こります。そんな出会いを楽しみたい、ワクワクしたい、と思う若い人たちに、ぜひ、ドキュメンタリーを志して欲しいです!