情熱大陸
「ピアニスト 藤田真央」
【毎日放送】2月26日(日)23:00〜23:30
名門レーベルから世界デビュー果たした24歳!
巨匠らからラブコール殺到「この才能は“事件”だ」
去年夏、ヨーロッパ屈指の伝統と格式を誇るスイス「ルツェルン音楽祭」に、一人の日本人ピアニストが招かれた。藤田真央…当時23歳の若さでの抜擢は極めて異例だが、彼の瑞々しく多彩な音色と、繊細かつ圧倒的な表現力は聴衆を魅了した。
2019年、チャイコフスキー国際コンクールで第2位に輝き、ワレリー・ゲルギエフやリッカルド・シャイーといった巨匠マエストロたちの寵愛を受けて名門オーケストラと次々共演。2021年にはクラシックの名門レーベル「ソニークラシカル」と日本人ピアニストとして初めて専属レコーディングのワールドワイド契約を結び、世界デビューアルバム「モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集」が160カ国でリリースされた。
一気にスターダムにのし上がった藤田は、無邪気な少年の面影を残しながらも、いたって冷静だ。どんな場所で演奏したか、どれだけ聴衆を集めたか、メディアはどう評価したか…そんなことはどうでもいい。あくまでも“一音一音を大切に…”自分の理想の音楽が届けられたかどうかにこだわっている。そんな姿勢を学んだのが、去年春に亡くなった恩師・野島稔(享年76)だった。唯一無二の音色、ピアノに対する求道的な姿勢…余計なことは一切語らない師を少しでも知りたくて、愛煙家の一面さえも真似てみた。野島の存在は藤田をつねに励まし続けている。
番組では、世界を魅了するピアニスト・藤田真央を追い、華やかな「ルツェルン音楽祭」の舞台裏から国内でのモーツァルト演奏会、友人の結婚式参列やベルリンでの一人暮らしも見届けた。
新しいオファーが絶えない藤田。その一つが音楽の殿堂「カーネギーホール」からのリサイタルの依頼だった。入念に準備を進める中、浮かんできたのは、恩師・野島との最後の電話。「君のリサイタルが聞きたい…」藤田はニューヨークへの旅立ちを前に、ある演奏会を計画する。そこには天真爛漫な普段の表情とはまた別の、音楽家としての覚悟や凄みが滲み出ていた。
[プロフィール]
1998年東京生まれ。3歳でピアノを始める。
2017年第27回クララ・ハスキル国際ピアノコンクール優勝。2019年第16回チャイコフスキー国際コンクールで第2位を受賞。審査員や聴衆から熱狂的に支持され、その後も世界の名だたる指揮者やオーケストラと次々共演し、各地でリサイタルを開催。2021年ヴェルビエ音楽祭でのモーツァルト演奏はmedici.tvを通じて世界中に放映され大きな注目を集めた。2022年リッカルド・シャイー指揮ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団と共演。夏にはルツェルン音楽祭にて世界のスーパーソリストのみで結成されるルツェルン祝祭管弦楽団にソリストとして招かれた。
2021年11月ソニークラシカルと専属レコーディングのワールドワイド契約締結を発表。
2022年10月モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集をリリースした。